宮古島を訪れた際に、地下ダム(福里地下ダム)の宮古島地下ダム資料館に行ってきました。
この地下ダムが今回の宮古島旅行で、1番面白く興味深かったです。
この写真のように、池のようなものを作って水を溜めているのでなく、地下の地層を利用して、地中に水を溜めているとのこと。
宮古島では昔は飲料水や生活用水などを確保するのが、難しかったそうです。珊瑚礁地質ですぐに水が地面に流れ込み、そのまま海に流れてしまうため。そのため雨が降らないと干ばつなどの被害があったそうです。ですから水の確保の必要性があり、珊瑚礁地質の下に粘土質かな?の水を通さない地質があったため、その地質の間に水を溜める地下ダムが作られたとのこと。
その溜まった水は、ポンプにより地上に組み上げられ、農業用水などで活用されているそうです。そのおかげで農作物などの栽培も盛んになったそうです。地下ダムができるまでは、雨が降っても50%が蒸発し、40%は海に流れ込んでいたとのこと。
「地下にダム?」と、まったくどのようなものなのかを全然想像がつかない状態で行ったので、はじめは冒頭の写真の小さな池のようなものを作ったのみと勘違いしていましたが、規模が全然異なり、東京ドーム何個か分ほどの敷地になるそうです。蒸発した水が雨となって降って、それを溜めて活用するこの循環型は世界初! と資料館のスタッフの方がおっしゃっていました。
この資料館の展示、ほんと面白かった! さっと見て終わるかな?と思いましたが、思いもつかない発想のダムがあることを知ったことや、その仕組み・溜めた水を、どのように組み上げられるかなどがしっかり説明されており、1時間ほど滞在してしまいました。それだけ濃いコンテンツが、ここにはありました。
このサトウキビ畑の地下にも、ダムがあるそうです。
宮古島の地下ダムとその資料館、オススメです。ビーチリゾートもいいですが、こういった知見を得られて楽しかった。地下ダムについての詳しい解説動画がYouTubeに上がっていますので、興味を持った方はぜひ!