東京都写真美術館で行われていた中野正貴 写真展「東京」に、1月上旬に行ってきました。
写真集「TOKYO NOBODY」で有名な中野さん。2000年に発売されたその写真集はグラフィックデザインの専門学校に通っていた際に知り、普段人で溢れている東京のいろいろな都市で、だれも写っていない写真はとても不思議な風景で強く印象に残っていました。2000年頃に青山付近の小さなギャラリーで作品を展示していた際に鑑賞しましたが、今回のタイミングでは前回から時間も経ち、また規模を大きいので、すごく楽しみにしていました。
90年代初頭のだれも写っていない渋谷公園通り。建て替え前のパルコはもちろん懐かしいですが、それ以外も現在とは全然異なる雰囲気。
90年代初頭の渋谷駅東口。これもどこにも人影はなく…。駐停車している車もほとんどいないですよね。以前に読んだ記事には、TOKYO NOBODY での撮影は、元日の午前に行っていたと書いてあったと記憶しています。それにしても、ほんとだれも写さず撮影するの、すごいですよね。
撮影された時期では、東急東横線の渋谷駅は当然地下化されておらず、またヒカリエなども全然できる前の時期。富士銀行やオリエント、懐かしいですね。
意図しない意外な組み合わせにより、不思議な魅力を放ちがちな都市の裏路地。このシリーズでは90年代初頭の、渋谷宇田川交番裏付近が。台湾料理の「龍の髭」、懐かしいな。看板がとにかく印象的でした。
会場内には、中野さんの他の作品の展示も。TOKYO NOBODY についての投稿ばかりにになってしまいましたが…。
東京の魅力を独自の視点で表現している中野さん。今回 TOKYO NOBODY 以外の作品も見れて、とても充実した内容でした。展示作品はもちろん撮影OKでしたが、他シリーズの作品の記録を全然行っていなく…。中野さんの展示、また行われる際には、ぜひ伺いたいです!